インド旅行5日目手記 後編
前編から
12:00
ほぼ定刻でアグラー駅に到着。インドやるな。
メキシコ夫妻とひとしきり話した後別れる。
レッドゥンとも「良い旅を!」的な言葉を交わして別れる。
その時ホームでガンジーみたいなおっさんに話しかけられる。なんかわからんが無視。
さて、明日の深夜電車でいよいよ最終地点であるガンジス河があるバラナシに向かうのでチケットを買いに行く。だいぶ慣れた。
チケット売り場にさっき別れたレッドゥンもいた。
彼は明後日発の深夜電車に乗ってバラナシに行くらしい。でもうまく買えないようだ。
チケット売り場のおっさんが「明日も明後日もバラナシ行きはキャンセルだ」と言っている。そんな訳はないだろう。
またなぜかガンジーがいる。
ガンジーも「バラナシ行きはキャンセルだ」と言っている。そんな訳はないだろう。
そういえばここは外国人用の売り場ではない。だから話がいまいち通じないのか。ガンジーが外国人カウンターに連れて行ってやるという。お前誰だよと思う。
結局本当にバラナシ行きはキャンセルになったらしい。だが、バラナシの近くの駅までいく電車はあるという。そういえばそんなことも地球の歩き方に書いてた。
「オッケー。それくれ」
と言い無事チケットを購入。
するとガンジーか
「おれのトゥクトゥクに乗っていきな。ホテルまで送るよ」
どうやらこの地方ではバイクのリキシャをトゥクトゥクというらしい。ベトナムとかと一緒か。
というかガンジーはトゥクトゥクの運転手だったのか。
ここでレッドゥンが
「よし乗ろう。一緒に行こう」
と提案する。確かに今から移動手段を探すのも面倒だし相変わらずクラクションの嵐なので乗っかる。
どうやらこのガンジーはガイドらしい。レッドゥンが勝手に交渉を始める。今日と明日ガイドして一人750Rsとのこと。なんか楽しそうなので乗った。
ガンジーに「日本人?」と聞かれたのでイエスと答えるとニヤーっと笑っていきなり
「ノノムラマコト」
と言い出す。
知ってる日本人の名前を出したのかと思い「ドゥユーノー?」と聞くと野々村真と一緒に撮った写真を取り出す。どうやらかなり昔に世界不思議発見のロケで野々村真が来たらしい。
ほほー、それは面白い。悪くなさそう。
ガンジーは名を「アミーン」という。「アーミン」ではないのね。
ここからフランス人旅人レッドゥンと、インド人運転手アミーンと40歳日本人の3人旅が始まる。
とりあえずお互いのホテルに向かってチェックイン。その後飯を食いに行く。アミーンが大衆レストランに連れて行ってくれた。
カレーを食す。
レッドゥンと飯を食いながら話す。レッドゥンはパリで看護師をやってる26歳らしい。
2週間インドを回ったあと1週間ネパールに行くという。ネパール羨ましい。
その後アグラー城というお城にいく。お城のボディチェックでまたライターを取り上げられた。
城の中はかなり広い。野生のリスがウロウロしてる。リスに餌をあげて手に乗せることができるらしい。やってみる。リス超絶可愛い。
餌をくれた人に「100Rsプリーズ」と言われる。高すぎるだろ。面倒なので払う。
ひとしきりお城を見たあとはいよいよ本編タージマハールへ。遠くから見るとすごい大きいのに中に入るとそうでもない。これがタージマハールの不思議か。
内部に入るには靴を脱がないといけない。レッドゥンが土足で上がって怒られてた。
「靴はここに置いていきな」というおじさんがいたのでそこに靴を置いていく。なんか嫌な予感がする。
タージマハールの内部は何か不気味な感じがして雰囲気は凄かった。
レッドゥンがずっと写真を撮っている。見せてもらうとやたら上手い。
「イマジネーションの問題だよ」
と言われる。グヌヌ。
ひとしきり見たので靴を取りにいく。
靴はここに置いていきなと言ったおっさんに
「金くれ」
と言われる。
やはり。10Rs渡すと満足な顔をされる。
お前座ってるだけで何もしてないやん。
そのあとはタージマハールが綺麗に見える公園へ。逐一アミーンが注意してくれる。
「ここは入場するのに300Rsだよ。中でそれ以上求められても払っちゃだめだよ」
「ここのドリンクは高いから買っちゃだめだよ」
アミーンいいやつ過ぎ。
公園行く途中でカーストの一番下ぐらいであろう集落の横を通る。これは文字で表すのが難しい。語弊を承知ですごく雑に例えるなら
「一家全員ホームレスの集落」
「昨日まで戦争をやってた村」
みたいな感じであろうか。あらゆるところで小さい子供に「お金ちょうだいお金ちょうだい」と言われる。
レッドゥンは
「おれはあげないようにしてるんだ。だって、あげても子供達の生活が改善する訳ではないから」
みたいなことを言う。それはわかる。正論だ。
しかし目の前で10歳に満たない子供に「僕と君はフレンド。だからお金ちょうだい」と言われる。
放っておくと「ねえねえ」と言いながら突っついてくる。
レッドゥンが先を歩いたのでポケットから10Rsを取り出しこっそり子供に渡す。
レッドゥンにバレると怒りそうなので「ほら、早くあっちにいきな」と合図する。子供はテクテクあっちに歩いていく。
もう何が正解か分からない。とりあえず俺は、寝る前とか日本に帰る時に
「ああ、やっぱりあの子にお金を渡せばよかったな」
と嫌な思い出を作りたく無いが為だけにお金を渡したようなものである。
それが正解なのか間違いなのか、責められるべきなのかそれともレッドゥンが間違えてるのか。
テレビやインターネットの向こう側で見た出来事が実際目の前で起こり当事者になることの重さをつくづく感じた。
実はレッドゥンのチェックインを、俺がホテルの前で待っている時も同じような出来事があった。
推定7歳との男の子と、5歳の女の子、おそらくきょうだいであろう二人の子供が木の棒切れを振り回して走りながら無邪気にあそんでいる。その身なりは明らかにカーストの下の方だと思われる本当にボロ切れのような服を着ていた。
とても可愛い女の子が俺を発見するとテクテク近づいてくる。あ、これはお金ちょうだいのパターンだなと思い「まあ少額なら」と思い覚悟を決めると
「ちょっとちょうだい、ちょっとでいいから」と思われる言葉を発する。実際はヒンディー語なので何を言ってるの分からないが目を見ればわかる。
両手を、物をもらう格好で手のひらを上に向ける女の子。
ポケットからお金を出そうとした時に気づいた。
女の子はお金ではなく、俺が持っていたペットボトルの水が目当てだということに。
まるで顔を洗う時に水をすくうかのように手を出し
「それちょうだい。ちょっとでいいからそれちょうだい」と、攻め寄る訳でもなく言ってくる。
俺は止まった。思考も身体も。
「水が欲しいってなんだ。本当に戦争が起こっているような水がまったく手に入らない国ならまだ分かる。でもここはそんな国では無い。裕福に暮らしている人も、普通に暮らしている人も、自分のような比較的裕福な旅行者も存在する。その中でただ、たまたま生まれたところがカーストの下だったがためにこういうことが起きるのか」
こんなことをグルグル考えている間も女の子はずっと右手の水をねだってくる。
ふと我に返った俺は半分以上残ったペットボトルをそのままあげた。
すると目の前でほぼ全てを飲み干す。
その刹那、ホテルの警備員が子供に対して怒り始める。
「ここでなにやってんだ!出て行け!ここはお前が来ていいところじゃない!早く出て行け!」
みたいなことを言っている。
子供はめげずに水を飲みながら遊んでいる。
警備員が
「出て行け!」と追いかけ始めてようやく子供がシブシブ敷地外に出て行く。
敷地と言っても扉の中ではない。本当にホテルの前の道路である。入ることさえ許されない、というより自分の集落から出ることさえカーストでは許されないのであろう。
グルグル思考をするが考えはまとまらない。
その時、チェックインを終えたレッドゥンが出てきて強制的に思考が終了された。
カーストは日本人なら小学生で学ぶ。今は表向きは廃止されてるとはいえまだまだ根強く残っている。自分なりに色々学んできたつもりだったけど、目の前で起きることにただ驚くことしかできない。
話が随分横道にそれてしまった。
カーストの話は書くか書かないか迷ったけど、確かに自分が経験した出来事なので包み隠さずここに記す。
閑話休題。ひととおり観光が終わった俺とレッドゥンはホテルに戻る。
アミーンが別れ際に言い放つ。
「夜明けのタージマハールが最高だから見に行こう。明日朝5:15に迎えにくるわ」
ごじじゅうごふん…うそやろ…
特に嫌だという理由もない、押しに弱い日本人の俺は首を縦に振る。
4:30起きやん。
風呂入って寝る。
到着駅のアグラ駅
インド旅行5日目手記 前編
5日目
6:30起床。眠い…
荷物をまとめて部屋を出る。朝食ビュッフェ食ってチェックアウト。
ホテルでたとこでリクシャを拾ってジャイプール駅に行く。
自分が乗るホームを探す。買った時に
「ホームは9番だ」
と聞いたけど9番が見当たらない。
近くにいる駅員に聞いたら
「1番だぞ」
と言われる。
とりあえず1番に向かうも合っているかどうか分からない。
バックパッカーのフランス人が話しかけてくる。
「ここであってるのかな?」
「俺もわからん」
「誰もわからん」
みたいな会話をした。
そのあと同じようなメキシコ人が話しかけてくる。このメキシコ人は夫婦でインドを回っているらしい。
「こっちはマイワイフだ。どうだい?」
と聞かれたので、
「君のワイフは世界一ビューティだ」
と伝える。
メキシコ人
「これここであってるかな?」
「正直分からん」
するとメキシコ人は
「ちょっと駅員に聞いてくるわ」
と言う。おお、たくましい。
「合ってるみたいだぜ!」
「マジか!」
「君のシート番号は何番?俺はC-1の11だ」
「俺は…えーっと、M40?」
「それはAgeじゃね?」
ほんまや。
あれ?おれのチケットにシート番号書いてない。
シート番号書いてあるところに「RLML/8」と書いてる。なんか嫌な予感がする。
おれも駅員に聞きに行く。
「これ何番ですかね?」
「んん?これはウェイトだウェイト」
「ウェイト?」
そういえば…このチケットを買った時の事を思い出した。
「アグラーのチケットくれ!」
「19日のセプテンバーだな。お、ウェイトだぞ!ウェイト!いいのか?」
「(ウェイトってなんやねん。何を待つねん。重さか?キャンセル待ちなら金は取らんだろ)なんでもいい!アグラーや!チケットくれ!」
これはもしかしてキャンセル待ちだったのか…キャンセル待ちでも金取るのか…
地球の歩き方を改めて見ると
「RLMLってのはキャンセル待ちで数字が前にいる人の数です」
と書いてある。なるほど。8人待ちだったのか。
とりあえず席はあるのかと聞く。携帯っぽい機械で何か調べ始めた。
「C1の7で取れてるぞ」
よかった。手書きで「C1-7」と書いてもらう。まあ最悪ダメだって言われても二等席でも座ろう考えてたのでよかった。
その後もう一度自分の乗る列車を探しに行く。あ、電光掲示板に「C-1」とか「C-2」とか書いてる。これだ。
未だ不安そうなさっきのフランス人とメキシコ人夫妻に伝えに行く。
「分かった!C1はあっちだ!ほら、分かりにくいけど掲示板に書いてある」
「マジキ?うお!ほんとだ!やるな!」
「一緒に行こ!」
「イエー」
無事に電車に乗り込む。たまたま自分含めて4人とも席が近い。フランス人と世間話をする。彼は名前をレッドゥンというらしい。上手く発音できない。
メキシコ夫妻がチョコクッキーくれた。甘いもの久しぶりに食べたので超絶うまい。
自分の席は指定席だが横の車両は窓もドアもエアコンも無い自由席。その分かなり安い。興味本位で見に行く。
おお、窓もドアもないから開放感が凄い。
でも4時間ここはしんどそう。
動画を撮って満足する。
インド旅行4日目手記
4日目
9:30
起床。なんか窓の外がやけに騒がしいなと思ったら盛大に窓を掃除してた。
今日はお城に行って像に乗ろうかなと思っていたけどなんか疲れちゃったのでやっぱりやめ。
こういう緩さも一人旅の醍醐味。
とりあえず腹が減った気がしたので朝食を食べにホテルのレストランに行く。
ビュッフェもやはりカレーだらけ。まあまあ。
12:00
ひとしきり部屋でゴロゴロした後、ホテルのスパ(エステマッサージ)が気になっていたので行ってみる。90分のコースで日本円で7000円ぐらい。インドの物価を考えるとめちゃくちゃ高額。
施術は若めの女性。
どんなもんかなと思ってたが予想より遥かに気持ちいい。旅の疲れが取れた気がした。
身体が軽くなったので外出する気が起きた。
今回のやりたいことのうちの一つだった映画を観に行く。インド映画はバーフバリで勉強してきた。
ホテルを出てリキシャを拾う。Googleマップで調べた映画館の地図を見せる。
「ここ行って。いくら?」
「オッケー。10Rs。でもここはもう潰れた。もっといい映画館を知っている。50Rsくれたら連れて行ってあげる」
と言われた。またこの手か。
「潰れてない!」
と言っても押し問答になるだけなので、
「潰れててもノープロブレムや!ゴー!ゴー!」
と伝える。
「いや、でも潰れてるよ?」
「(うるせーこの嘘つきが)ノープロブレム!ゴーゴゴー!」
を走りながら5回ぐらい繰り返す。
着いた。金払う。降りる。
あれ?本当に潰れてやがる…
これだからこの国は訳が分からん…
ぼけっとしてても声をかけられるだけなので、というか既に数人に声をかけられているのですぐに別の映画館を調べて今度はタクシーを拾う。
「ハウマッチ?」
「100Rsでどう?」
「オッケー。ゴー。ちなみに、潰れてない?」
「多分潰れてない」
それはなにより。
着いたが一番早い上映まで約一時間ある。とりあえず待とう。何をするでもなく外でぼけっーと無心で待つ。
ここは敷地内なので鬱陶しく声をかける人もいない。安心。ハエは多いけど。
座ってると物欲しそうな顔で赤子を抱いたお婆さんが近づいてきた。
「ハロー。プリーズマネー。マネープリーズ」
これがバクシーシか。初体験。
地球の歩き方やネットには「断固拒否ではなく、そういうものだと受入れて施しをしてもよいでしょう」
と書いてあった。何度かノーと言っていると赤子を指差しながら
「ベイビープロブレム。ベイビープロブレム」
と言ってきた。なんとズルイ戦法であろうか。というかどう考えてもあんたの子供じゃないでしょう。
まあいいかと20Rs渡す。そのまま横に座ってたゲイカップルに同じことを言う。ゲイカップルは50Rs渡した。多いな。相方にかっこつけたのかな。
するとまた俺のとこにきた。
「50Rsプリーズ」
このアホウが。さすがに無視。
だがずっと「ベイビープロブレム」と言ってる。なぜか婆さんが怒り始めた。なんでやねん。赤子を揺すって泣かせる。これはヒドイ。
このまま無視してもラチがあかない。
「さっき20Rs渡したでしょ。そもそもベイビーはどういうプロブレムがあるの?」
と聞く。だが婆さんは「ベイビープロブレム」を繰り返す。
仕方ないので50Rs渡す。満足気に立ち去る婆さん。疲れた…。
18:30
時間が来たので気をとりなおしてチケットを買いにいく。単刀直入に書くと料金99Rsで500Rs渡したのに1Rsしか釣りをくれない。この時点で料金と渡した金をきっちり確認しなかった俺に落ち度か…
釣りくれ!と何回も言ったらシブシブ300Rsくれた。チケット代いくらか見たら99Rs。100Rsチョロマカされた…
もうどうでもいいので入ろうと思ったらやたら厳重なセキュリティチェックに引っかかる。インドの映画館って厳しいのね。ボディチェックをされてタバコとライターを取り上げられる。
「映画終わって戻ってきたら返してやる」
みたいなこと言われる。
げんなり気味に「はあ」みたいな顔をしてたらやたら首をかしげられる。そりゃこんなとこに日本人なんか来ないよなと思う。
映画館の日本と違うところ。
・上映前の予告辺りで画面に「Stand up please national anthem」 と表示されて国家が流れるのでみんな立つ
・ちょっとでも面白かったらみんなで騒いで笑う
・上映中に普通に会話してる
・タバコを吸うシーンに必ず「喫煙は身体に悪いです」と表示される
・長いので間に休憩が入る
・なぜか休憩中に人が増える。後半から見るのか
みたいな感じ。
映画はMANMARZIYAAN(マンマルジャーン?)という映画。そういえばこれ昨日MVのテレビで流れてた!と気づきちょっと興奮する。
当たり前だけど英語字幕も無いしずっとヒンディー語なので雰囲気だけで楽しむ。
インド映画特有のダンスシーンを期待してたのにあまり無くて期待外れ。予告編から休憩からエンディングまで入れたら3時間10分あった。。。
内容は主人公のビッチ女が二人の男を行ったり来たりしてその度に一緒に寝るというどうしようもない内容。3時間!返せ!
22:20
映画館出た瞬間にリクシャの人が5人ぐらい近づいてくる。一瞬で囲まれた。
「俺が一番先に声をかけた!」「いや俺だ!」「俺だろ!」と言い争いを始める。
とりあえずタバコを吸いながら傍観。言い争いが終わったようで一人のおっさんが「おれのマシンはあそこだ」というので値段交渉して乗る。200Rsというのを100Rsに値切る。
ホテルに着いたので100Rs渡したら
「旦那ぁ、そりゃねえですよぉ。せめてタバコ一本お恵みをぉ」
みたいなことを言ってくる。まあストレートに着いたからいいか。タバコとあと何故かポケットに入ってた10Rsのコインを渡す。
インドでコインは珍しい。
「イヤッホォ!」みたいなことを言うので喜んでいたのだろう。
腹が減ったのでホテルのレストランでパスタを食す。そこそこうまい。
「どう?」
と聞かれたので
「このパスタは世界一美味い。まるでイタリアにいるようだ」
伝える。
ところで、あまり外で飯を食ってないみたいだが本当に食べてない。というか立ち止まった瞬間に声をかけられるので何も探せない。
もっとゆっくり観光させろー!
お風呂入って寝るとする。
明日は7:30に駅に行かないとなので6:30起きかな。
インド旅行3日目手記
4:20
ニューデリーを6時に発車の電車に乗るので目覚ましで無理矢理起きる。
チケットは買ったけど何が起きるか分からないしホームもよくわかんないので1時間前には駅に着いておきたい。
荷物が重いので、日本でお金を出せば買えてこの旅では必要無いものは捨てていく。
靴下なんか3日に一回替えれば十分じゃ。
でかい充電器もいらん。
4:45
チェックアウト。部屋にあったビールとチップスとスニッカーズみたいなのを消費したので600Rs払う。
タクシーを呼んでもらう。乗ってニューデリー駅へ。250Rsと言われたがタクシーはこれしかいないし交渉の余地がないのでオッケーする。
5:05
駅着。早めに自分が乗るホームを見つけて一安心。
だけど本当に合っているか疑わしい。
ちょうどホームに座り込んでいた欧米人っぽいバックパッカーがいたので聞いてみる。
俺「このチケットってこの2番ホームで合ってますかね?」
欧米「I think so! I think so!! Yeah!」
俺「(そりゃ確信ないわな…)テンキュー!」
そのお兄さんも同じ電車。俺がC-3の車両でお兄さんはC-2とのこと。こりゃあ乗り損じたら一連托生だなナムナム。
5:45
ホームに電車がきた!がこれがあってるかわからない。ちょうどさっきの欧米兄さんがいたので会話してみる。
「これかな?」
「I think so!! Yeah!!」
やったぜ!まだ分からん!
「Have a nice trip!」的な常套句を使いお兄さんと別れる。そして誰も確信がないまま電車に乗る。
指定席に座ると特に誰も座ってこないのでこれで合ってるんだろう。
6:08ほぼ定刻通りに発車。すごい。
途中で朝ごはんが2回出てきた。
一食目は「そんなに腹減ってないなあ…食べよかなあ…うーん」と考えてたら下げられた。早すぎる。
二食目はパンとカレー味のコロッケ。地味に辛い。
車窓から見えるのはひたすらバラック小屋みたいな建物(?)
ここにはずっと昔から沢山の人達が住んでいるのであろうとボケーっと考える。気づいたら寝てた。
10:40
発車から4時間半。
ほぼ定刻でジャイプールに到着。これにもびっくり。
ジャイプールで2泊して9/19にタージマハールがあるアーグラーという街に移動するので先に鉄道のチケットを買いたい。
しかし駅の外に出た瞬間にニューデリーよりひどい声かけ…全く立ち止まれない。立ち止まった瞬間4-5人が「ガイドどう?役にたつよ」と寄ってくる。マジ鬱陶しい!
あとクルマとクラクションの量も半端ない。デリーを凌ぐ。生きて帰れるのかこれ。
ひたすらノーと言っても聞かないのでとりあえずチケット売り場を探しながら歩く。しかしネットにも情報が無いので外国人用チケット売り場が全くわからない。彷徨うこと約30分、それらしい建物があったので入る。
お、チケットカウンターがある。チケットカウンターにいた女性に聞いてみる。
「おれ外国人だけどここでチケット買えますかね?」
「もう一つ向こうの建物よ」
とサリーを着た比較的美しい女性に言われる。ナルホド、そういえばさっき鬱陶しいガイドの兄さんが「そっちじゃねーぞ!あっちだぞ!」と言っていた気がする。疑ってすまん。
そういえばインドに来て初めて女性と話したかもしれん。
隣の建物に入るも本当にここでチケットが買えるのかどうか分からない。一応「foreigner」的な事を書いてあるのでそこら辺に転がってあった記入用紙に自分の名前と「from Jaipur to Agra」 と書いて列に並ぶ。横のおっさんが怒鳴っている。その横のおっさんはうまくチケットを買えたようだ。
おっと、前にドイツ人が割り込んできた。どうやらさっき買おうとして失敗して再トライしたいらしい。一人ぐらい構わんので入れてあげる。
ドイツ人がまた突き返された。かわいそうに。おれは頑張る。
順番が回ってきた。とにかく気持ちで負けたら終わりだ。気合いを入れて俺は吠えた。
「I wanna go to Agra!! 19th September!! Okay???!!
「わかったわかった。とりあえず住所書け」
おお、紙に住所を書いてなかった。書いてもっかいだす。
「朝8時と夕方の5時があるけどどっちがいい?」
また一日二本しかないのか…
「8時!!エイトオクロック!」
あとはなんか色々聞かれたけどおっさんの発音と俺のヒアリング能力が壊滅的に乖離して何を言ってるのかほぼ聞き取れない。
しかしここで尻込んだら負けだ。
「なんかわからんけどとりあえずチケットくれ!アグラー!なんでもいい!オッケーオッケー!」
ここで次の街にいけないと俺の旅は終わりだ。
「okay. 430Rsね」
金を出すとチケットをくれた。
「7:30に9番ホームだ間違えるなよ」
やった!!チケットが買えた!奇跡が起きた!!シヴァにもガネーシャにとりあえず感謝する。
ちなみに与太話、インド人の英語はRを思いっきり発音する。
numberはナンバーではなく「ナンバル」と言う。なのでたまに訳が分からなくなる。
governmentは「ガバルメント」と言う。なるほど分からん。
チケットを手に入れたのでもう無敵。
今日は奮発してエクスペディアでちょっとよさげなホテルをブックした。と言っても一泊7000円ちょっと。
駅から歩いて5分ぐらいらしいのでgoogleマップを頼りに歩くもホテルの入り口がわからん。
フラフラしてるとまた轢かれそうになる。死なん!!
ここでサイクルリキシャに声をかけられたので乗ってけ行ってもらう。
おお、裏側だったのね。
無事到着。50Rsを30Rsに値切ったけど、どこも立ち寄らずにスムーズに着いたので30Rs渡したあと10Rsを余計に渡す。とても嬉しそう。俺も嬉しい。
ホテルに入る。
「うおお…なんだこれ…」と思うぐらい豪華。ジャイプールでは最高ランクのホテルらしい。この値段でこのランクに泊まれるのか。。みんな手を合わせてナマステナマステ言ってくる。
おれもナマステナマステ言う。
サリーを着た美しい女性に、インド人がよくおでこにつけている赤いやつをつけてもらう。おお、俺もこれでバーフバリ。無敵。
チェックインを済ませるとまたサリーを着た別の女性に部屋まで案内してもらう。扱いがすごい。
久しぶりに女性と二人で歩くのでドキドキする。
このままムフフなサービスがあったらどうしようかと思ったけど特になかった。そりゃそうだ。
部屋に入る。豪華な部屋。日本だと一泊3万コース?これで7000円は得した気分。
ちょっと休憩してタクシーで観光地の天文台へ。
道の混雑とクラクションがもうカオス。運転手はいい人。
天文台の前で降ろしてもらう。200Rs払って中に入る。昔の学者や占い師はこれを使って時間をはかったり星占いをしていたそう。
適当に出て適当にうろつく。訳の分からん裏道に入って完全に迷子になる。外国人は一人もいない。
「ああ、強盗に合う日本人はこういうところをウロつくんだな…今いくら持ってたかな…パスポートさえあればいいかな…いや、生きてるだけで丸儲けだぞ…お命だけはお助けを…」
と思いながら歩くも2、3回車にひかれそうになるだけで助かる。また奇跡を起こしてしまった。
その後、帰りもリキシャ捕まえようと思ったけど壊滅的なほどカオスで諦める。とりあえず歩く。
少年少女とすれ違うと何故か「ハロー!」と話しかけてくる。
「またガイドか!子供まで!」
と最初思っていたけどガイドが全然いない場所でも声をかけてくる。これはもしかして純粋に外国人、特に日本人と話したいのではなかろうか?と思い気軽にハロー!と返すとまた元気よく「ハロー!」と言って手を振ってくれる。疑ってすまんかった。
そういえば俺も子供の頃「ガイジンさん」とすれ違った時「ハロー!」とか言った記憶がある。
その後5人ぐらい連続で少年に「ハロー!」と声をかけられるので全部「ハロー!」と返す。なんかいいことをした気持ちになる。神に感謝。
歩いてると小さなお寺?を発見。ガイドブックかネットで「誰でも入っていいよ。でも入る前に手を洗って靴を脱いでね」と書いてあったので勇気を出して入ることにする。とりあえず手を洗う。しかしその先が分からん。入り口で「これはここからどうすればいいのだ…」と途方にくれていると横から高校生ぐらいの男の子が「ヘイ、カモン」と言って中の礼儀作法を教えてくれるとのこと。
まず胸の前で手を合わせて一礼。真似する。
次に靴を脱いで中に入る。真似する。
住職さんみたいな人がいるので手を出すと少しの何かの灰をくれる。俺ももらう。
その灰を持って歩くと少年が左手に持った灰を右手の人差し指にチョイとつけて灰をペロリと舐める。
舐める。
え?え!!?これ舐めるの!!!??
これなんの灰!!??どう考えても人を燃やしたりしたやつだよね!!?
はだしのゲンでは見たことあるけどほんとにするの!!??
仕方ないので覚悟を決めておれもチョイと舐める。
(ふむ…味はしないんだな…)
マジ頑張った、と思った瞬間少年が左手に持った灰をそのままペロン!!
それは無理!!マジ無理!!舐めたフリをして少し捨てる。少年よすまん。神よ我に罰を与え給え。
最後にインド人の象徴のおでこの赤いのを自分でつける。朱印みたいなものか。
少年は俺を見て「いいんじゃん?」みたいな顔をしている。またバーフバリが誕生する。
その後少年の友達も合流。「どこから来たの?」「ジャパン」など他愛もない話をして別れる。
こういう出会いが人を旅に駆り立てる。
途中で徒歩に力尽きてチャリリキシャに乗って帰る。
17:40ホテル着。
メシはどうしようかと考えたが何も考える力がなかったのでホテルのレストランに入る。超高級っぽいけど日本円で一食1200円ぐらい。物価の違いか。
何も考えずカレーを食べる。
美味そう。一口食う。
なにこれマジ美味いんですけど!
「どう?」と聞かれたので「このカレーは世界で一番美味い」と伝える。
その後チョコレートのデザートも食う。合わせて3000円弱ぐらい。ものすごい贅沢をした気がする。
疲れたので風呂に入る。
するとシャワーが出ない。
今日はシャワーヘッドを持っているから大丈夫。持ちながら「あれ?あれ?」といじくっていると上から水が降ってきた。
「ギャー!!」
シャワーヘッドがあるのに上にもシャワーヘッドが。初日が伏線かと思うほどの見事なトラップに引っかかる。
明日はお城で像に乗る予定。
ホテルのスパマッサージも気になる。
よし寝よう。グンナイ。
インド旅行2日目手記
インド旅行手記2日目
10:30起床
バスタオルが無いので電話して借りる。
シャワーヘッドがないから蛇口しかないのかと思ってひねってたら天上の換気扇みたいなとこから水が降ってきた。めちゃくちゃびっくりした。
タクシーでニューデリーへ。1000rs取られた。クソぼったくりめ。
とりあえずまた適当なホテルに入る。ちょっとよさそうなホテルにする。バックパッカーは安いホテルにしか泊まってはいけないという決まりはないのだ。
荷物を降ろしたので明日ジャイプールへ移動するための電車の切符を買いにニューデリー駅に行く。外国人専用のチケットカウンターがあるのでそこへ。一応ネットで調べたので大丈夫なはず。
とりあえず徒歩。すると後ろからおっさんに声をかけられる。
以下基本英語。
歩きながら。
「メトロポリタンホテル泊まってるの?」
「うん」
「おれも泊まってるんだ!ネパールからきた!」
「(絶対嘘やろ)おおそうなんや」
「どこ行くの?」
「ニューデリー駅に行って電車のチケット買うねん」
「それならいいところ知ってるよ!そこは日本語も通じる!きみは英語あんまり上手くないしちょうどいい!」
「(余計なお世話じゃ…)へーそうなんや」
「ねえ、地図持ってる?ちょっと見せて。そうこれこれ!ここに観光センターって書いてるよね!これ!政府公認だから安心!」
「(絶対嘘や)へえ、そうなんや」
「着いたよ!ここ!」
ちなみにこれは絶対詐欺だと地球の歩き方とかで調べてきた。
店構えはいかにも胡散臭そうな案内所。
迂闊に入ると超絶ボッタクリ(数万円レベル)なツアーを組まされるらしい。恫喝してくるとも。
とりあえず言われるがままに一緒に歩いたけど入るのは断固拒否。
「今日はええわ。また今度」
「そんな!絶対いいよ!」
案の定引き下がらないので
「ノー!ノーや!ノーセンキューや!!」
「oh...」
ようやく引き下がった。
そのあと同じおっさんにペルシャ絨毯とインド衣装のサリーとブッダの絵を買わされそうになったけどそれはまた今度。
歩き疲れたので車で移動。タクシーではなくリキシャを使う。
「ニューデリー駅まで行ってーな」
「いくら払える?」
「100ルピー」
「オッケー!私幸せ!あなたも幸せ!」
くそ、ちょっと高かったか。まあいいや。
リキシャはちょっと怖いけど風が当たるので涼しくて良い。なぜか途中でチャイを奢ってもらった。本当に100ルピーは払いすぎたんだな…
15:00
ニューデリー到着。初見殺しのチケットカウンターで切符購入。朝6時発…
ふつうに牛が歩いてるんだけどこの牛はどこに向かいどこに帰るのかが物凄く気になる…
ニューデリー駅前のメインバザールへ。ずっとクラクションが鳴ってて気を抜くと轢かれる。車に気をつけすぎるとお店の人に変なものを買わされそうになる。気を抜くな危険。
ようやくインドで初めてカレーを食す。そこまで辛くないけど独特の香辛料の味がする。というかインドのナンって大きくないのね…冷凍ピザぐらいの大きさが3枚。
あと初挑戦でライスも手で食べる。むむむ、これは難しい。手がカレーとライスまみれになる。しかも熱い。ふつうに火傷するやん。
途中で諦める。
ちょっと観光してホテルに戻る。
ゴミが道端に日本では考えられないレベルで捨ててあってそこに物凄い数のハエがたかっている。そんなのが沢山ある。
「ちょっと観光」の間も常に車かリキシャに轢かれる危険がある。
帰りのリキシャが全く道を知らずに渋滞にハマる。渋滞を抜け出すためにマジクソ無理矢理なUターンをして他のリキシャにボコボコ当たりまくる。その上焦ってるのか知らんが飛ばしすぎ…死ぬ…正面から車が…死ぬ…避けられた!また正面から車が…死んだ…避けた!これを10回ぐらい繰り返す。
19:00
ホテル到着。満身創痍で約束の200Rsを渡す。
「いやー、思ったより遠かった!あと50Rsちょうだい」
「アホか。お前が道を間違えたんやろ。払わん」
「なんで!思ったより遠かったし時間かかったよ」
「いやいや、だからお前が道を間違えた。というかホテルの場所も知らんかったから俺がGoogleマップで調べたやん」
「いやでも遠かった!だからあと50Rs!」
「なんでやねん!!」
とやりとりしている時にふと気づく。
(50Rsって日本円で100円ぐらいやん…)
バカらしくなってきたので素直に渡す。
「ありがとう!!」
「ええよ。気をつけてな。テイクケアや」
ホテルに入ろうとしたら間違えてとなりのタタ自動車本社的なところに入って思いっきり警備員に止められた。
明日は電車でジャイプール。4時に起きるのでもう寝る。
電車乗れるかな…
インド旅行1日目手記
インド旅行1日目手記
朝9:30起床。
10:30に予約していた美容院へ。坊主にする。
帰って支度。服を入れる袋をスーツケースと一緒に倉庫に入れていたことを思い出す。なんたる失態。仕方ないのでAppleの袋に服を入れる。
14:10発のバスに乗るためバスタ新宿へ。バスタは予測変換でパスタと出るので打ちにくい。
首都高若干渋滞。
16:40
ほぼ定刻通りに成田に着く。
コンタクトの保存液とかを買うので成田空港内のドラッグストアに行く。買えた。
両替。ルピーはインド以外では両替できないので一旦アメリカドルに両替。このドルをインドでルピーに両替する。インドで日本円がどれぐらい通用するのか分からんので保険的な。
チェックインと荷物預けにANAのカウンターへ行く。エコノミーのカウンターは混んでいる。俺はプレミアムエコノミーなのでビジネスカウンターを使う。快適。さすが二倍以上するだけはある。
手荷物検査もビジネスゲートへ。空いてる。
出国ゲートへ。自動は速いけどハンコ押してくれないから並んでも人がいるとこに行く。
出国手続き完了。
腹が減ったのでマックを食う。
17:00
ここから10時間ほど煙草吸えないので吸いダメ。
17:30
飛行機に乗る。プレエコ思ったより広い!エコノミーに毛が生えた程度かなと思ってたけど全然違う。
滑走路の混雑で30分ほどディレイ。
機内でオデッセイを観る。前からみたかった。面白い。
機内食はエコノミーに毛が生えた程度か。ハーゲンダッツ出てきた。
現地時間23:00到着。
空気の匂いが台湾と似てる。車の運転が怖すぎる。
タクシー乗ってとりあえず適当なホテルへ。
とにかく英語がなまりすぎてほとんど聞き取れない。
初日のホテル確保。日本円で2000円ぐらい。やたらビールを勧めてくる。
とりあえず寝る。
明日はニューデリーに行く。
2017/11/18 平成桃色管弦樂團[都内最大級]ライブ手記
去る平成29年11月18日は、自分が万年ヘルパーとして参加している平成桃色管弦樂團[都内最大級]のライブだった。